specfp92とは?浮動小数点ベンチマークスイートの概要
specfp92は1995年に登場した浮動小数点演算性能を評価するためのベンチマークスイートで、12のFortranプログラムと2つのC言語プログラムで構成されます。
SPECfp89に代わり採用され、コンパイル最適化の詳細を報告するBaselineルールを導入し、評価過程の透明性が向上しました。
なお、現在は廃止されております。
背景と登場の経緯
当時のコンピュータ技術の状況
1990年代半ばはコンピュータ技術が急速に進歩し、ハードウェアの高速化とソフトウェアの最適化が盛んに行われていました。
多くの企業や研究者が、より効率的な計算処理を目指して新たな技術に取り組んでおり、計算性能を客観的に評価する方法としてベンチマークスイートが注目されました。
- ハードウェアの進化とともに、ソフトウェアのパフォーマンス向上への関心が高まりました。
- 標準化されたテストが、技術開発の指標となる存在でした
SPECfp89との関係
SPECfp92は、以前のSPECfp89の後継として登場し、より現実に近い評価を目指す改良が施されました。
SPECfp89で評価されていた内容を引き継ぎつつ、より多角的な視点での性能評価に挑戦するための変更が行われました。
- SPECfp89の評価項目を再検討することで、実際のアプリケーションに近い環境を意識しました。
- その結果、評価方法やプログラム構成に改良が加えられました
基本構成と特徴
対象プログラムと言語
SPECfp92は浮動小数点演算の性能を測定するためのベンチマークスイートであり、評価対象となるプログラムは複数の言語で記述されています。
Fortranプログラムの位置付け
SPECfp92のベンチマークプログラムのうち、12個はFortranで記述されています。
- 科学技術計算分野での利用実績が豊富なため、安定した評価が期待されます。
- 複雑な数値計算に強みがあり、計算負荷の高い処理に適した言語とされています
C言語プログラムの役割
残りの2個はC言語で記述がなされ、主にシステムレベルの処理や、プログラム制御の柔軟性を示す部分として採用されています。
- ハードウェアとの親和性が高く、低レベルな制御が必要な場面に対応しています。
- Fortranと組み合わせることで、全体の性能評価に幅を持たせています
Baselineルールの導入
コンパイル最適化報告の仕組み
SPECfp92では、コンパイル時の最適化について報告が求められるBaselineルールが採用されました。
- ベンダーは最適化の内容を明示する必要があり、テスト結果の信頼性が向上しました。
- このルールを通じて、各社が独自に行っているコンパイラ最適化の差異が明確になり、比較がしやすくなりました
性能評価の方式
測定項目と評価基準
SPECfp92は14のベンチマークプログラムを基に浮動小数点演算性能を評価します。
- 各プログラムごとに計算実績と実行時間が測定されます。
- 測定結果は、定められた評価基準に基づき数値として算出されます。
性能指標の役割
評価結果は数値化された性能指標として提示され、異なるシステム間での比較が行いやすくなります。
- 数値により、システムの浮動小数点演算能力が一目で理解できます。
- 数値的根拠をもとに、各システムの強みや改善点が明確になります
現状と廃止の背景
採用経緯と業界への影響
SPECfp92は、最新の計算技術を反映するために登場し、業界内で広範な採用が進みました。
- ベンダー間の性能比較や、製品選定の参考資料として利用されました。
- 技術の発展に伴う新たな評価基準を打ち出し、業界全体の技術向上に寄与しました
廃止に至る要因とその後の動向
技術の進歩と市場の変化に合わせて、SPECfp92は用済みとなる時期を迎えました。
- 新たな評価方法やベンチマークスイートへの移行が促進されました。
- 現在は、より現代の技術に即したベンチマークが採用され、SPECfp92は参考資料として残されています
まとめ
SPECfp92は計算性能評価に一役買ってきたベンチマークスイートとして多くの評価指標を提供してくれました。
新たな技術や評価方法により、次のステップへと移行する中で、歴史的な役割を果たしてきた点に改めて触れておきます。
今後、技術の進歩とともに、これまでの経験を基にした新たな評価指標の開発が進んでいくことに期待します。