数え方

掛け軸の数え方 – 「幅」or「軸」?和室の装飾品を数える

和室の装飾品である掛け軸は、通常「枚」(まい)という単位で数えます。

これは各掛け軸を個別の「軸」として捉え、幅ではなく数量で数える方法です。

掛け軸の配置やバランスを考える際も、枚数を基準にすることが一般的です。

掛け軸の基本理解

掛け軸は、日本の伝統的な室内装飾品の一つで、書画や絵画を糸掛けで纏めたもので、和室の美観を高める役割を担います。

掛け軸は、その季節感や時代の流行、または持ち主の趣味や信条を反映する芸術品としても評価されています。

主に以下の要素から構成されています。

  • 絵面(がめん): 掛け軸に描かれる絵や書が入った部分です。書道や絵画が主流であり、季節の花鳥風月や名所旧跡、詩句などが題材となります。
  • 糸掛け(しとかけ): 掛け軸を壁に掛けるための紐部分です。木の貫(つらぬき)に通しており、これを使って掛け軸を垂直に吊るします。
  • 裏地(うらじ): 絵面の背後にある支えとなる布地です。絹や麻が使用され、絵面を保護するとともに、全体のバランスを整えます。

掛け軸は、収納しやすいことから季節ごとに替えることが一般的で、訪れる人々に季節の移ろいを感じさせる工夫が凝らされています。

また、和室の雰囲気を引き立てるための重要な要素であり、家主の美的感覚や文化的背景を反映する重要なインテリアアイテムとされています。

「幅」で数える方法

掛け軸を数える際に「幅」で数える方法は、掛け軸自体の横幅を基準に数える方法です。

具体的には、以下のポイントが挙げられます。

幅で数える利点

  1. 視覚的なバランスの把握: 和室は限られた空間に複数の掛け軸を飾ることが多いため、幅を基準にすることで全体のバランスを取りやすくなります。
  2. 配置計画の立案: 掛け軸の幅を統一することで、壁全体に対する配置計画が立てやすくなります。特に対称性を重視する場合に有効です。
  3. 収納の管理: 幅を基準に数えることで、収納スペースの確保や掛け替えの計画が立てやすくなります。

幅で数える具体例

例えば、和室の壁に幅が60cmの掛け軸を3本飾る場合、合計180cmの幅を占めることになります。

これに対して、壁の総幅が240cmの場合、左右に30cmの余白を持たせることで、バランスの良い配置が可能です。

幅で数える際の注意点

  • 掛け軸の形状: 長方形以外の形状の掛け軸の場合、幅だけでなく高さも考慮する必要があります。
  • 掛け軸の配置場所: 窓や梁など、他の要素との調和を考える際に幅だけでなく全体のデザインを考えることが重要です。

「軸」で数える方法

掛け軸を数えるもう一つの方法として「軸」で数える方法があります。

ここでの「軸」とは、掛け軸を支えるための木製の貫(つらぬき)の部分を指します。

軸で数える利点

  1. 掛け幅の統一: 軸の数を基準にすることで、掛け幅が統一され、全体の見た目が整います。
  2. 掛け替えの容易さ: 軸の数を統一することで、季節ごとやテーマごとに掛け替えがしやすくなります。
  3. 壁との調和: 軸の数を基準にすることで、壁面との配置や距離感を調整しやすくなります。

軸で数える具体例

例えば、1つの掛け軸の軸が中央に位置し、その左右に2本の軸を設置する場合、3軸分のスペースが必要となります。

和室の壁に対して均等に配置する際に、軸の数を基準にするとバランスが取りやすくなります。

軸で数える際の注意点

  • 軸の位置: 掛け軸を吊るす位置によって、軸の数え方が変わる場合があります。例えば、対称的に配置する場合とランダムに配置する場合で異なります。
  • 掛け軸のサイズ: 軸の数を基準にする場合、掛け軸の幅や高さも考慮する必要があります。大きすぎる掛け軸は軸数に影響を与えることがあります。

和室における装飾のバランス

和室の装飾において、掛け軸の数え方は全体のバランスを考える上で非常に重要です。

幅や軸を基準に掛け軸を配置することで、和室全体の美観と調和を保つことができます。

色彩とデザインの調和

掛け軸の色彩やデザインは、部屋全体の色調や他の装飾品と調和させることが求められます。

例えば、淡い色調の壁に合わせて明るい色の掛け軸を選ぶことで、部屋全体が明るく広がりを感じさせます。

空間の広さと掛け軸の数

和室の広さに応じて掛け軸の数やサイズを調整することが重要です。

狭い部屋では少数の掛け軸を選び、広い部屋では複数の掛け軸を配置することで、空間に動きと奥行きを持たせることができます。

その他の装飾品とのバランス

掛け軸以外にも屏風や花器、照明などの装飾品とのバランスも考慮する必要があります。

これらとの調和を図ることで、和室全体が統一感のある空間となります。

掛け軸の数え方を「幅」や「軸」で行うことで、和室の装飾における計画性と美的感覚が向上します。

それぞれの方法の利点と注意点を理解し、適切に活用することで、和室をより魅力的な空間に彩ることができるでしょう。

まとめ

これまで、掛け軸の基本的な構造や「幅」と「軸」で数える方法、和室における装飾のバランスについて説明しました。

掛け軸の数え方によって、和室の美観や空間の調和が大きく変わることが理解できたでしょう。

これらのポイントを参考にして、和室の装飾をより魅力的に仕上げてみてください。

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