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MHTMLファイルとは?ウェブページの保存と共有方法

MHTMLファイルは、HTML文書と関連するリソース(画像、CSSなど)を一つのファイルに統合した形式です。

ウェブページを保存するには、ブラウザの「名前を付けて保存」機能でMHTMLを選択します。

共有時は、このファイルをメールやクラウドサービスで送ることで、オリジナルのレイアウトや機能を保持したまま他者と簡単に共有できます。

MHTMLファイルの概要

MHTML(MIME HTML)は、ウェブページ全体を1つのファイルにまとめて保存するためのフォーマットです。

正式名称は「MIME Encapsulation of Aggregate HTML Documents」で、HTMLコンテンツと関連するリソース(画像、スタイルシート、スクリプトなど)をMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)形式で一つのファイルにパッケージ化します。

このため、MHTMLファイルは拡張子「.mhtml」や「.mht」を持つことが一般的です。

MHTMLの主な特徴は以下の通りです:

  • 統合性:ウェブページのすべての要素が一つのファイルに含まれるため、ページの再表示に必要なリソースを別途ダウンロードする必要がありません。
  • 互換性:多くのウェブブラウザやメールクライアントがMHTML形式をサポートしており、異なる環境間での共有が容易です。
  • 保存の容易さ:動的なコンテンツも含めて保存できるため、オフラインでの閲覧やアーカイブに適しています。

ただし、MHTMLファイルはバイナリ形式であるため、テキストエディタでの編集が困難であり、またファイルサイズが大きくなる傾向があります。

ウェブページをMHTML形式で保存する方法

ウェブページをMHTML形式で保存する方法は、使用するウェブブラウザによって若干異なります。

ここでは、主要なブラウザでの保存手順を紹介します。

Google Chrome

  1. ページを開く:保存したいウェブページをGoogle Chromeで開きます。
  2. 印刷メニューを開く:キーボードのCtrl + P(Windows)またはCmd + P(Mac)を押して印刷ダイアログを開きます。
  3. 出力先を変更:出力先として「保存先」を選択します。
  4. 保存形式の選択:「その他の設定」から保存形式を「Webページ、単一ファイル(.mhtml)」に変更します。
  5. 保存保存ボタンをクリックし、保存先を指定してファイル名を入力します。

Microsoft Edge

EdgeもChromeと同様の手順でMHTML形式での保存が可能です。

設定によりMHTMLの保存機能が有効になっている必要があります。

  1. 設定を確認edge://flags/#save-page-as-mhtmlにアクセスし、「Enabled」に設定します。
  2. ブラウザを再起動:変更を適用するためにEdgeを再起動します。
  3. ページの保存:保存したいページを開き、Ctrl + Pを押して印刷メニューを開きます。出力先を「保存先」に変更し、保存形式を「Webページ、単一ファイル(.mhtml)」に設定して保存します。

Mozilla Firefox

FirefoxはデフォルトではMHTML形式の保存をサポートしていません。

しかし、拡張機能を利用することで可能になります。

  1. 拡張機能をインストール:「SingleFile」や「Save Page WE」などの拡張機能をFirefoxのアドオンストアからインストールします。
  2. ページの保存:インストールした拡張機能を使用して、ウェブページをMHTML形式またはシングルファイル形式で保存します。

その他の方法

他のブラウザや専用のアプリケーションを使用してMHTML形式で保存することも可能です。

また、オンラインサービスを利用してウェブページをMHTMLファイルに変換する方法もあります。

MHTMLファイルの共有方法

MHTMLファイルは単一のファイルにウェブページの全コンテンツが含まれているため、共有が比較的簡単です。

以下に主な共有方法を紹介します。

電子メールでの共有

  1. 添付ファイルとして送信:MHTMLファイルをメールの添付ファイルとして追加し、受信者に送信します。受信者は対応するブラウザやアプリケーションでファイルを開くことができます。
  2. メールサービスの制限に注意:一部のメールサービスではファイルサイズや拡張子に制限がある場合があります。必要に応じてファイルを圧縮(ZIP形式など)して送信することも検討してください。

クラウドストレージの利用

  1. アップロード:Google Drive、Dropbox、OneDriveなどのクラウドストレージサービスにMHTMLファイルをアップロードします。
  2. 共有リンクの作成:アップロードしたファイルの共有リンクを生成し、共有したい相手に送信します。
  3. アクセス権の設定:必要に応じてファイルの閲覧や編集権限を設定します。

USBメモリや外付けハードディスクでの共有

直接物理的な媒体を使用してファイルを共有する方法もあります。

特にインターネット環境が不安定な場合や大容量のファイルを転送する際に有効です。

専用のファイル転送サービスの利用

WeTransferやSend Anywhereなどのファイル転送サービスを利用して、一時的にファイルをアップロードし、ダウンロードリンクを共有する方法もあります。

これらのサービスは大容量のファイル送信に適していますが、セキュリティやプライバシーに注意が必要です。

注意点

  • 互換性の確認:受信者がMHTMLファイルを正しく開くための環境(対応ブラウザやアプリケーション)を持っているか確認してください。
  • ファイルサイズ:ウェブページの内容によってはMHTMLファイルのサイズが大きくなる場合があります。共有方法によってはファイルサイズの制限に注意が必要です。
  • セキュリティ:MHTMLファイルにはスクリプトや埋め込みコンテンツが含まれる場合があるため、信頼できる相手と共有するように心掛けてください。

MHTMLの利点と注意点

利点

  1. 統合されたファイル:ウェブページのすべての要素(画像、スタイルシート、スクリプトなど)が一つのファイルに含まれるため、オフラインでの閲覧やアーカイブに適しています。
  2. 簡便な共有:単一のファイルとして扱えるため、メール添付やクラウドストレージを利用した共有が容易です。
  3. 再現性の高い表示:元のウェブページとほぼ同じレイアウトやデザインを維持して表示できます。
  4. 互換性の広さ:多くのブラウザやメールクライアントがMHTML形式をサポートしており、異なるプラットフォーム間での互換性があります。

注意点

  1. ファイルサイズの増加:全てのリソースが含まれるため、単一のHTMLファイルよりもファイルサイズが大きくなる傾向があります。特に画像や動画などのメディアが多いページでは顕著です。
  2. 編集の困難さ:MHTMLファイルはバイナリ形式で保存されるため、テキストエディタでの編集が困難です。内容を変更する場合は、再度ウェブページを保存する必要があります。
  3. セキュリティリスク:埋め込まれたスクリプトやマクロが含まれている場合、悪意のあるコードが実行されるリスクがあります。信頼できないソースからのMHTMLファイルは開かないよう注意が必要です。
  4. 互換性の問題:一部のブラウザやアプリケーションではMHTML形式のサポートが限定的であったり、正しく表示されない場合があります。特に最新のブラウザではサポートが減少している傾向もあります。
  5. リンクの切断:外部リンクや動的コンテンツが含まれている場合、MHTMLファイルに保存するとリンクが切断されることがあります。そのため、完全な再現性が保証されない場合があります。

MHTMLファイルは、ウェブページを包括的に保存・共有するための便利なフォーマットですが、ファイルサイズやセキュリティ、互換性などの課題も存在します。

利用目的や環境に応じて適切に活用することが重要です。

まとめ

この記事では、MHTMLファイルを使用してウェブページを保存および共有する方法について説明しました。

MHTMLの利点と注意点を踏まえることで、適切な用途に応じた利用が可能です。

ぜひご自身のニーズに合わせてMHTMLファイルを活用してみてください。

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